LPガスは災害に強い分散型エネルギー
LPガスは都市ガスや電力などの系統供給とは異なり、容器に充填したLPガスを各戸に配送する「分散型」供給を行っています。これにより、配管など供給設備の点検も短時間で済み、災害による異常が発生した場合であっても、迅速に復旧させることができます。
また「軒下在庫」として常時LPガスを容器にストックしているので、万が一配送が滞った場合でも、すぐにガスが切れるということはありません。例えば50㎏容器が2本設置されている場合、1本の容器に半分程度のLPガスが残っていれば、およそ1ヶ月程度はそのまま使用することができます。
このようにLPガスは、災害への対応が迅速・確実であることから、国のエネルギー政策において「災害時のエネルギー供給の最後の砦」と位置付けられています。
復旧が早いエネルギー
東日本大震災におけるライフラインの復旧状況
■被災三県における各インフラ供給不能戸数の推移(推計含む)
出典:内閣府資料、各県LPガス協会・高圧ガス保安協会提供資料、ヒアリングより作成
上図は、東日本大震災後の各インフラ(電力、都市ガス、LPガス)供給不能戸数の推移を示したものです。この復旧状況を他の主要なインフラと比較すると、LPガスの復旧の早さが改めて確認できます。
分散型エネルギー LPガスの長所
軒下在庫
通常、各家庭にはボンベ2本設置。一本でおおむね1ヵ月分。1本が使い終わる頃に交換するため、災害時も1ヵ月以上使用可能。
分散型エネルギー
個別供給であるLPガスは、迅速な復旧が可能。
劣化しない
品質劣化や機材腐食しないことから、半永久的に保存・使用可能であり、非常用備蓄に最適。
避難所・炊き出しへの活用
LPガスにより、被災初動時に地域の公民館・避難所などで暖房・炊き出し用熱源、非常用発電機として利用され、被災者の生活の維持に有効。
●配管が短いため、異常があれば即修理可能
●1戸単位で安全を確認し復帰可能なため、復旧までの時間が短い
●数百戸、数千戸単位で埋設配管等の安全確認が必要なため、復旧に時間を要する